向ヶ丘胃腸・肛門クリニック

機能性ディスペプシア(FD)

機能性ディスペプシア(FD)は、胃の痛みや胃もたれなどのさまざまな症状が慢性的(6か月以上前から)に続いているにもかかわらず、内視鏡検査などを行っても、異常がみつからない病気です。つらい症状により、患者さんの生活の質を大きく低下させてしまう病気です。日本人では4人に1人が機能性ディスペプシア(FD)といわれており、多くの人が苦しんでいます。

機能性ディスペプシア(FD)の主な症状

機能性ディスペプシア(FD)の原因

機能性ディスペプシア(FD)の原因には、下記の要因などが関与していると考えられています。

機能性ディスペプシア(FD)の種類

1.食後愁訴症候群(PDS)
食後のもたれ感や早期飽満感が週に数回以上起こるタイプです。
2.心窩部痛症候群(EPS)
みぞおちの痛み(心窩部痛:しんかぶつう)やみぞおちの焼ける感じ(心窩部灼熱感:しんかぶしゃくねつかん)が起こりやすいタイプです。症状は食後だけでなく空腹時に起こることもあります。

機能性ディスペプシア(FD)の診断

1.がんや潰瘍がないか等の検査

機能性ディスペプシア(FD)患者の診断にあたっては、まず上腹部症状のある患者から器質的な疾患(がん、潰瘍や胆石など)を除外することが必要です。そのため、下記の検査を行います。

なお、萎縮性胃炎を含む慢性胃炎があってもFD(機能性ディスペプシア)と診断してよい事になっています。

2.問診

胃内視鏡検査や腹部超音波検査で器質的な疾患(がん、潰瘍や胆石など)が除外されたら、まずその症状や特徴などを丁寧に問診します。

機能性ディスペプシア(FD)の治療

機能性ディスペプシア(FD)の治療は、患者様の症状に合わせて薬で治療します。

など、さまざまな薬剤が用いられています。特に酸分泌抑制薬の改善率が高いことが明らかとなっています。

最近では食後愁訴症候群の患者様に保険適応となっている新しいお薬も発売されるようになりました。